今さら聞けない 化粧品OEMの商談でよく使われる用語
老若男女問わず、多くの方にとって身近なもの“化粧品”。
一言に化粧品といっても、思い浮かべるものは人それぞれだと思います。
特に乾燥するこの時期はリップクリームやハンドクリーム等、手軽に保湿ケアができるアイテムは必需品ですよね。
近年ではそんなアイテムひとつをとっても多様化が進み、市場では様々な需要に応えるように数えきれないほどの商品が販売されています。
消費者は、「いったいどれが自分に合っているのか?」、「何が流行っているのか?」、「コスパが良いのはどれか?」等、様々な情報の中からリサーチを重ね、商品を手にし、実際に試すことが楽しかったりもしますよね。
販売会社は市場のマーケティングはもちろん、その商品やブランドのコンセプトを常に意識しています。
そして私たちのような化粧品OEM会社は、販売会社さんと商談を行ない、コンセプトに合った原料や処方、パッケージといった資材と、細分化された多種多様なご要望に対して日々全力で取り組んでいます。
今回はそんな販売会社さんとの商談の際によく使われる用語について着目したいと思います。
商談で当たり前のように飛び交う用語ですが、「使ったこと・聞いたことはあるけど、よく分かってないな~。」という方に向けて(私も含め…)まとめてみましたので、是非とも参考にしてくださいね!
OEM
「OEM」とは
「Original Equipment Manufacturing」のそれぞれ頭文字を取った略語で、
「オリジナル・エクイップメント・マニュファクチャリング」と読みます。
ですが、そのまま「オー・イー・エム」と読んでも十分に伝わりますので正式名称は覚えなくても問題ありません。
直訳すると「自社の製品を製造する会社」なのですが、日本語では「相手先ブランド製造」等と訳されおり、簡単にいうと“製造会社が他社ブランドの製品を製造すること”を指します。
一般的には委託者(製造を依頼する)側が発売元となり商品企画やサンプルチェックを行ない、受託者(製造する)側が製造販売元となり製造を請け負います。
委託者は自社で製造を行なわないことで、コストの削減はもちろん、商品企画や開発、販売に専念できるのが特徴です。
バルク
「バルク(bulk)」は業界によって様々な意味を持ちますが、化粧品では基本的にクリーム等の中身そのもののことを指します。
化粧品づくりにおいてバルクはメイン要素なので、例えば「バルクの安定性」「バルクの粘度」「バルクと容器の相性」等、商談ではかなり頻繁に出てくる言葉です。
商談だけでなく、製造現場では「バルクの製造」「バルクの充填」等といった具合に製造工程を表す用語として用いられることも多いです。
仕様
製品を開発・製造する際に必要な詳しい設計のことをいいます。具体的にはバルクの種類や内容量、使用する容器の形状・タイプ、シールラベル・化粧箱の有無・加飾内容など、製品を形づくる規格のことを指しています。
化粧品を製造するにあたり、決めなくてはならない仕様はたくさんありますので、商談の時はこの仕様について多くの時間を費やします。
大変そうに聞こえますが、簡単にいえば「こういう化粧品をつくりたい!」という理想についての打ち合せになるので、有意義で楽しい時間になりますよ。
シュリンク
「シュリンク(shrink)」とは、あまり聞き馴染みのない言葉かもしれませんが簡単に言うと透明フィルムのことを指します。
商品を密閉、汚れ防止などの目的で、透明フィルムで覆うことを「シュリンク包装」といい、幅広い商品の包装に用いられています。化粧品や医薬品はこのシュリンク包装がされたものも多く、容器全体を覆うことができる為、商品の保護・異物混入防止の効果があります。また開封前ということが一見してわかるので開封防止に役立ちます。
ロット
「ロット(lot)」とは
「製造・販売の単位」のことで、化粧品に限らず、製造業では頻繁に使われています。
連続した同一条件で製造した製品のひとつのまとまり、ひと組を指します。
ロットの語源は、英語で「ひと山・ひと組」などを意味する(=lot)からきており、製品を受注・発注する際においては、最小のまとまり、単位を示します。
私たちがよく使う例としては、「製造ロット」「発注ロット」「最小ロット」「ロット管理」などがあります。
ちょっとした豆知識のような箇所もありますが、いかがでしたか?
商談を経験している方にとっては退屈な内容になってしまいましたが、私は改めて調べてみたことで勉強になりました!
これから初めて商談に臨む方の参考になれば嬉しい限りです。その時は是非「バルクは~」「仕様は~」と話してみてくださいね。
営業部 K.Y